2023年7月10日
豊田合成
横型GaNパワー半導体共同で開発
世界トップクラスの高電圧・高速動作実現
今回開発されたGaNパワー半導体
豊田合成(齋藤克巳社長兼CEO)は、太陽光発電などに応用される電力変換装置の性能向上につながる高性能な横型のGaNパワー半導体をパウデック(本社・栃木県小山市、成井啓修社長)と共同で開発した。
パワー半導体は産業機器や車、家電などの電力制御に幅広く使われている。現在、社会全体でのカーボンニュートラル実現に向けて制御時の電力ロスを低減できる次世代パワー半導体の実用化・普及拡大が期待されている。その一つであるGaNパワー半導体は高速動作が特長で、より幅広い分野への応用にあたっては高電圧化(大電力化)が課題であった。
今回、豊田合成とパウデックが共同で開発を進めてきた独自設計のGaNパワー半導体(PSJGaNパワートランジスタ。1500㌾以上の高い耐電圧性能を持つ)を搭載したモジュール(駆動回路基板)を用いて、世界トップクラスとなる800㌾で100万分の1秒でのオン・オフ動作を確認した。
高電圧動作と高速動作を両立したパワー半導体の実証ができたことにより、太陽光発電での電力ロス低減などが期待される。今後、安定した連続動作と耐久品質の確保を通じて、早期実用化を目指していく。
GaNパワー半導体を搭載した駆動回路基板