2024年4月30日

ブリヂストン
ゴム人工筋肉を活用した柔らかいロボット「モーフ」開発

共創型プロジェクトを立ち上げ

ブリヂストンの社内ベンチャーであるブリヂストン ソフトロボティクス ベンチャーズとクリエイター集団Konelは、未来体験を提供するための共創型プロジェクトを立ち上げた。同プロジェクトでは、ゴム人工筋肉を用いた柔らかいロボット「Morph(モーフ)」を核に置いた無目的室「Morph inn(モーフ・イン)」を5月17~25日まで、東京都の表参道の「seeen」に設置する。

ブリヂストンは、タイヤやホースの開発・生産におけるノウハウを活用したゴム人工筋肉(ラバーアクチュエーター)を用いて、ゴムの力を生かした柔らかいロボットで〝ヒトとロボットの協働する柔らかな未来の実現〟を目指し、幅広いパートナーとの共創をベースにソフトロボティクス事業のビジネスモデル探索を推進している。

今回、Konelからこのソフトロボティクス事業の共感を得て共創を決定した。同プロジェクトでは、ソフトロボティクスが拡張するキーワードを〝人とロボットとの歩み寄り〟、つまり人とロボットが互いを信頼し委ね合う体験にあると仮設を立て、その未来の具現化を試みる。このプロジェクトを通じ、両社は社会や幅広い顧客への「ソフトロボティクス」という新しい選択肢の提案を加速させていく。

同プロジェクトの施策の一つとしてソフトロボティクス ベンチャーズとKonelは、柔らかいロボットに心身を委ねる体験型イベントとしてMorph innを試験的に展開する。同イベントのメーン会場にはブリヂストンのゴム人工筋肉を搭載した柔らかいロボット・Morphを設置(Morphの体験は要予約)。このゴム人工筋肉には、生物の呼吸や潮の満ち引きなど自然や動物の動きをセンシングしたデータがインストールされており、柔らかいゴム人工筋肉の動きと生物の営みを反映した生のデータを組み合わせることにより、生物ともロボットとも異なるMorphならではの息遣いを生み出す。Morphによって体験者とロボットが互いを委ね合い、ふだんは無意識に制御してしまう感情を開放する体験を提供することで、ブリヂストンは人とロボットの新たな関係性を提案し、ソフトロボットハンド「TETOTE」や、〝触れ合いを通し、人の心を動かすロボット〟のプロトタイプ「umaru」に次ぐ、ウェルビーイングなど新たな領域の探索ならびに価値創造に挑戦する。

さらに同プロジェクトでは、ソフトロボティクスのさらなる発展や、その未来に関するオープンコミュニケーションを生み出し、新たな共創パートナーとの機会創出も目指していく。